［市況］8月10日の東京株式市場｜日経平均118円高、昨年10月以来10カ月ぶり1万500円台回復

全体概況

8月10日の日経平均株価は118円53銭高の1万530円62銭と3日続伸し、2008年10月3日以来ほぼ10カ月ぶりに終値で1万500円台を回復した。前週末7日の米国市場が大幅上昇となったことや、為替が1ドル＝97円台となり輸出企業の採算が改善するとみられたことなどから寄り付きで1万500円台を回復、上げ幅を広げ一時173円28銭高の1万585円37銭まで上昇した。後場に1万500円台を割り込む時間帯もあったが売り込む動きはみられず底堅く推移、1万500円台を維持した。

TOPIXは12.48ポイント高の969.24ポイントと反発。上昇率は1.30％と、日経平均の1.08％を上回った。

個別株概況

ブリヂストン（5108）が5.62％の大幅高。年初来高値を更新した。8月7日引け後に今期業績予想を上方修正し好感された。第2四半期業績予想を上方修正、赤字縮小となった住友ゴム工業（5110）は8.77％高。横浜ゴム（5101）が3.51％高、東洋ゴム工業（5105）も3.64％高となるなどタイヤ株に買いが流入し、ゴム製品セクターは業種別値上がり率1位となった。

為替の円安進行を反映し、日産自動車（7201）が3.46％高、ホンダ（7267）が3.55％高となるなど自動車株が買われた。ホンダは日経平均プラス寄与度1位。ソニー（6758）が3.15％高、キヤノンが2.05％高となるなどハイテク株も物色され、輸出関連株に高いものが目立った。6日引け後に業績予想を上方修正、7日に大幅高となったTDK（6762）は連日の年初来高値更新。

寄り付き前午前8時50分に発表された機械受注統計で、先行指標となる「船舶・電力を除く民需」が前月比9.7％増となり、コマツ（6301）が2.90％高、日立建機（6305）が3.09％高となるなど機械株が買われた。

8月10日付日本経済新聞朝刊1面で三菱ケミカルホールディングス（4188）が三菱レイヨン（3404）を買収すると報道され、三菱レイヨンは19.78％の大幅高。三菱ケミカルは4.73％高となった。