新車購入補助制度の影響で利益率低下とガリバーインターナショナル|じゃあほかの中古車販売会社は?

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ガリバーインターナショナル(7599・東1)が3月26日午後3時30分、2010年2月期の連結業績予想を下方修正しました。売上高を1500億円から1490億円、営業利益を80億円から54億円、純利益を34億円から6億円に減額し、週明け29日の株価は415円安の3475円と値下がり率10%を超える大幅安になっています。 下方修正のうち、営業利益を約8億円、純利益を約16億円押し下げたのが、金融事業を行う子会社ジー・ワンファイナンシャルサービスジー・ワンクレジットサービスの会計処理変更によるもので、うち約11億円は計上済みの収益を特別損失として処理したもの。それから固定資産除却損で約3億円を特損に計上。 会社側の発表で気になったのは以下の記述。
直近における日本の新車市場は、いわゆるエコカー補助制度(今年9月終了予定)をはじめとする支援策等の影響により、昨年9月以来、新車販売台数が前年同月比で増加して推移しました。一方、中古車市場は、こうした新車市場の好転の影響を受けたこと等により、中古車登録台数が前年同月比で減少して推移しました。また、一時的に、高年式の中古車の購入需要が減少し、同時に、中古車業者が中古車オークションでの落札を控える動きが見受けられ、この結果、高年式車を中心とした中古車相場が押し下げられる状況となりました。中古車市場に対して、エコカー補助制度等の促進が当初の想定以上に影響があったことにより、当社の利益率を下げる結果となりました。
会社側発表資料(PDF)から引用。太字は筆者によるもの。 新車購入補助制度の影響で利益率が低下したのなら、ガリバー以外の中古車販売事業者も影響を被っているはずで、気になったので調べてみました。

JAAの場合

東証2部上場で中古車オークション2位のジェイ・エー・エー(2394・東2)。1200円安の8万8400円と1.34%下落。ただし3月29日は配当落ち日で、JAAの期末配当予想は2000円ですから、配当落ち分を考えれば実質値上がり。そもそも前週3月23日に2010年3月期の利益予想を上方修正しています。売上高は84億円から82億円に減額したものの、営業利益は15億円から17億円、純利益は8億900万円から9億4300万円に増額です。ただし翌日の株価は、寄り付きだけ買われたものの、終値は前日比2100円安の8万6500円と2.37%下落しています。 チャートはこう。

JAA月足 2005年5月-2010年3月29日

大底圏っぽく見えますね…。増額後の1株利益予想は1万595円74銭で、3月29日終値で計算したPERは8.34倍。2010年3月期の年間配当予想は3000円で配当利回りは3.39%。下抜けの可能性は低そうです。

ハナテンの場合

存在を忘れてたけどハナテン(9870・大2)。大証2部上場で、つぶれかけの会社みたいなイメージをもってたけど、一応営業黒字なんですね…。株価指標はPERが3.37倍でPBRが22.52倍。いろいろ狂ってます。 ええと、2002年3月期から2006年3月期にかけ連続して最終赤字を計上。2009年3月期にも最終赤字で、株数が2002年3月期当時の約660万株から2010年3月時点で約2180万株まで膨らんでいます。過去の損失により税負担がほとんどなく、経常利益より純利益が多いです。PERが異常に低いのはそのためです。 ええと、エコカー購入補助制度の中古車販売会社に与える影響を調べたくて書き始めた記事だったんですが、それどころじゃない会社でした。でもなんかの拍子に仕手化しそうな迫力は充分です。まともな投資家は近づかないのが一番な銘柄だとは思いますが。

カーチスホールディングスの場合

次は東証2部上場のカーチスホールディングス(7602・東2)。旧ライブドアオートで、ホリエモンのCMで一世を風靡…、したのか? ライブドアオートになる前はジャック・ホールディングスで3月29日の株価は28円。中古車事業って微妙な会社多いですね。ここは現在進行形で営業赤字が続いています。発行済み株数も激増してるしもうこれ以上調べる気がなくなりました。一応チャート貼っておきます。

カーチスホールディングス 月足チャート 2004年6月28日-2010年3月29日

2005年末の急上昇と2006年1月の急落はライブドアショックの前と後ですね。

ケーユーホールディングスの場合

ベンツやBMWの正規ディーラーも営んでいるケーユーホールディングス(9856・東2)です。 ここは自社株買いをずっと続けていて、金庫株が発行済み株式の25.6%に達しています。自社株買いに積極的なのは好感が持てますが、4分の1をためこんだままはちょっとなー。消却してくれませんかね。 2010年3月期の業績予想は営業利益11億円に対し、純利益が36億円。これは変な理由ではなく、土地が収用されたことによる補償金を受け取ったためです。第3四半期までの業績は売上が前年同期比10%超の減少と不景気の影響を受けているものの、営業利益は27.1%、純利益は67.2%増加しています。純利益は特殊要因があって分かりにくいですが、営業利益は通期予想11億円に対し第3四半期実績が9億6000万円と上方修正を期待できそうな内容。

ケーユーホールディングス 月足チャート 2005年7月-2010年3月29日

月足チャートはいい感じですね。2009年夏の高値を上回って、次のポイントが見えてきた感じですか。

ケーユーホールディングス 日足チャート 2009年9月1日-2010年3月29日

日足チャートでは押し目を作っている感じ。

USSの場合

中古車オークション運営首位のユー・エス・エス(4732・東1)。営業利益率30%超、実質無借金の超優良財務の会社です。 ここはエコカー購入支援の影響を受けているのかな。第3四半期の決算短信(PDF)に新車購入時の補助金交付の影響で中古車登録台数が減少している業界環境について明記しています。ただ、第3四半期までの実績は前期比減収減益なのですが、その理由が新車購入補助制度の影響によるものとは書いていないです。

USS 週足チャート 2009年1月4日-2010年3月29日

週足チャートは三角もちあいの頂点に近づきつつあります。トレンドからすれば上ですね。

プロトコーポの場合

販売会社だけでなく、中古車情報事業の会社も見てみます。プロトコーポレーション(4298・JQ)は中古車販売店からの広告収入が収益の中心で、新車購入補助制度の影響を受けている可能性がありますね。プロトコーポも利益率高いですね。2009年3月期の営業利益率は22.7%、ほぼ無借金です。 プロトコーポは四半期単位の業績予想と実績を開示(PDF)しているのですが、2009年10-12月期は売上高が計画を下回ったものの、営業利益は13億6300万円予想に対し15億8400万円、純利益は7億8800万円予想に対し8億8900万円と計画を上回っています。新車購入補助制度の影響は受けていないとみていいのかな。

プロトコーポレーション 月足チャート 2001年9月-2010年3月29日

プロトコーポレーションの3月29日終値は3230円で高値は3245円。上場来高値は2007年12月28日に付けた3250円で、更新が目前です。ここを抜けると上値の節が存在しません。2010年3月期の1株利益予想は334円99銭ですから、予想PERも10倍を切っており割高感もありません。

その他の会社

ほかに中古車関連会社ってあったっけ? アップルインターナショナル(2788・東マ)は中古車の輸出が柱で、国内販売は行っていないということは、むしろ恩恵を受けるのかな。日本国内の中古車販売が減少→中古車価格低下→海外の景気は回復中→仕入れ価格が低下しながら中古車輸出は増加→増収増益という流れが思い浮かんだのですがどうでしょう。ただこの会社、資金の流れに不明朗な部分があったということで、取締役会が会長に辞任勧告を出しているんですね。利益剰余金もマイナスだし近づくべきでない銘柄ですね。 カービュー(2155・東マ)は自動車情報の会社で、プロトコーポと違って中古車情報中心ではないからあまり関係ありません。 VTホールディングス(7593・HC)は中古車も扱ってるのか。でも新車も同じくらい販売しているから新車購入支援の影響は無視していいでしょう。中古車販売数が減っても新車販売数で好影響を受けるはずですからね。VTホールディングス傘下にトラスト(3347・東マ)という会社があって、ここは中古車販売が中心ですが、アップルインターナショナルと同じく海外輸出なのであまり関係なしと。VTホールディングスが株式の67.4%を保有しています。
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