［市況］9月4日の東京株式市場｜日経平均27円安、注目イベント控え模様眺め

全体概況

9月4日の日経平均株価は前日比27円53銭安の1万187円11銭と3日続落。米国株式市場でダウ工業株30種平均が5日ぶり反発となったことを好感、日経平均は寄り付き41円85銭高と小高く始まった。ただ、週末要因に加え、日本時間4日夜に8月米雇用統計の発表、4日から5日にかけて主要20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議（G20）の開催が予定されており、積極的な売買は控えられた。日経平均は前場半ばすぎにマイナス転換し、後場開始直後には71円38銭安の1万143円26銭まで下落した。その後は値を戻したがプラス転換するまでは至らず、1万200円台を回復できずに今週の取引を終えた。

東証1部の出来高は19億2427万株、売買代金は1兆3427億円。騰落銘柄数は値上がり340銘柄、値下がり1224銘柄となり、25日騰落レシオは89.32％と7月17日以来の80％台に低下。新高値は37銘柄、新安値は15銘柄。東証業種別株価指数は全33業種中、値上がり6業種、値下がり27業種だった。

個別株概況

貴金属リサイクルの松田産業（7456）が前日に引き続き買われ、7.62％高の大幅上昇。ニューヨーク・マーカンタイルズ取引所（NYMEX）の金先物12月限が一時1オンス＝999.50ドルと1000ドルの大台目前まで買われ、金関連株に買いが流入した。同業のアサヒホールディングス（5857）、産金株の住友金属鉱山（5713）なども朝方買われた。DOWAホールディングス（5714）は3.31％高に買われ連日の年初来高値更新。

業種別値上がり率で不動産株がトップとなった。モルガン・スタンレー証券が目標株価を1480円へ引き上げた三菱地所（8802）は反発。サンシティ（8910）やゼクス（8913）がストップ高となっている。

大和証券SMBCを100％子会社化する方向で最終調整入りと報じられた大和証券グループ本社（8601）が6.10％安の大幅下落。三井住友フィナンシャルグループ（8316）との合弁を解消することで、信用力低下と顧客基盤の喪失につながるのではないかと危惧されている。