クックパッドの2009年5-7月期決算を可視化してみた

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9月4日引け後、レシピサイト運営のクックパッド(2193)が2010年4月期第1四半期(2009年5-7月)の決算を発表。売上高が前年同期比で83%増加、営業利益は倍増する好決算となった。ただ、決算発表を受けた週明け7日の東証マザーズ市場で、クックパッド株はストップ安に売られ、10%超の下落となった。株価の下落は、決算通過による材料出尽くし感によるものとみられる。上場から日の浅い人気株のため、株価は当分のあいだ値動きの荒い展開が続くだろう。ここでは、発表された決算内容を詳細に見ていきたい。

クックパッド 第1四半期決算と業績予想
 売上営業利益経常利益純利益1株利益
単位:100万円・円
第1四半期4171781669178.09
前年同期比83.8%増102.4%増88.5%増73.0%増 
第2四半期予想820262240139112.18
通期予想1814634612355278.12

営業利益の対第2四半期の進捗率は67.9%、対通期では28.0%。2009年4月期以前の四半期決算の傾向が不明なため、この時期の進捗率の良し悪しが最終的な業績に結びつくかどうか判断はできないが、少なくとも順調であるとは言えそうだ。

セグメント別の状況|会員事業の売上が6倍増に

クックパッドの2008年5-7月期と2009年5-7月期の事業別売上高の比較グラフ

 マーケティング
支援事業
会員事業広告事業合計売上
2008年5-7月期1億5548万円2141万円5011万円2億2701万円
2009年5-7月期2億50万円1億2959万円8709万円4億1719万円
前年同期比29.0%増505.2%増73.8%増83.8%増

セグメント別の売上高は、全事業で2ケタ増と高成長が続いている。なかでも目覚しい伸びをみせているのが、売上が6倍超となった会員事業。モバイル向けのレシピサービス「モバれぴ」が、前期にNTTドコモ、au、ソフトバンクの携帯3キャリアで公式サービスとなり有料登録者数が増加した。

73.8%増となった広告事業は、広告代理店およびメディアレップ経由の販売が順調だった。

PV、訪問者数の状況|順調な伸び続く

クックパッドの2006年5月から2009年7月のページビューおよび月間利用者数グラフ

上記のグラフはクックパッドの2006年5月から2009年7月までのページビュー(PV)および月間利用者数をまとめたもの。PV、利用者数とも順調な伸びが続いている。7月はPVが3億2048万PV、利用者数が680万人と、6月の3億5200万PV、687万人からはそれぞれ8.95%、1.13%の減少となっているが、夏休み期間となる7月、8月は毎年落ち込む傾向にある。2008年の7月もPVは前月比14.02%減、利用者数は同4.78%減となっていた。8月も減少傾向の強い月で、数値はまだ明らかとなっていないが、例年通りであれば今年も減少となった可能性が高い。

過去のPVおよび利用者数の推移をみると、クックパッドは9月、10月に数値が大きく伸びる傾向がある。味覚の秋にちなんで、主力部門であるマーケティング事業の顧客がキャンペーンを積極的に行う季節であり、それがクックパッドのPV増につながっているとみられる。2008年のPVの推移は、7月の前月比14.02%減のあと、8月が8.36%減、9月が12.32%増、10月が7.72%増だった。

今期も注目しなければならないのは、書き入れ時の9月、10月の伸びだろう。この時期のPVが伸びていれば、順調な成長が続いていると判断してよい。

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