［市況］9月8日の東京株式市場｜日経平均72円高、薄商いのなか後場上昇

全体概況

9月8日の日経平均株価は前日比72円29銭高の1万393円23銭と続伸。7日の米国株式市場がレーバーデー（労働者の日）による休場で、取引開始後は手掛かり難から小動き。日経平均は前日比変わらずから40円高の間で推移した。日本時間午前10時30分ごろに取引を開始した上海総合株価指数が急落し、日経平均もマイナスに転じて前場を終えた。その後、上海総合指数が反転し続伸歩調となり、他のアジア株も軒並み高の展開となると後場の日経平均は再びプラス圏に浮上。閑散商いのなか上げ幅を広げ、高値引けとなった。

東証1部の出来高は18億6313万株、売買代金は1兆1993億円。値上がり951銘柄、値下がり572銘柄、25日騰落レシオは88.90％。新高値は39銘柄、新安値は18銘柄。東証業種別株価指数は全33業種中、値上がり24業種、値下がり9業種だった。

個別株概況

業種別騰落率で銀行セクターが値下がり率1位。国際決済銀行（BIS）総裁会議で合意した自己資本規制強化策により、増資が行われ株式希薄化を余儀なくされるとの見方から銀行株が幅広く売られた。三菱UFJフィナンシャル・グループ（8306）が1.81％安、三井住友フィナンシャルグループ（8316）が2.11％安、みずほフィナンシャルグループ（8411）が2.86％安と、メガバンク3行が軟調。地銀株は新安値銘柄が続出、大垣共立銀行（8361）、八千代銀行（8409）、伊予銀行（8385）、第三銀行（8529）、香川銀行（8556）、中京銀行（8530）、大分銀行（8392）、長野銀行（8521）、千葉興業銀行（8337）などが年初来安値を更新した。

7日、日本経済新聞社が2009年は日経平均構成銘柄の定期見直しによる入れ替えを行わないと発表、除外候補とみられていた東京ドーム（9681）が8.79％高、北越製紙（3865）が4.23％高となった。一方、有力な採用候補とみられていたディー・エヌ・エー（DeNA）（2432）は3.95％安、SBIホールディングス（8473）は2.37％安となり明暗が分かれた。

新電元工業（6844）が16％超の上昇となり、7月6日につけた年初来安値259円を更新。7日引け後、第三者割当により新株式1636万1000株を発行、35億円を調達すると発表。財務基盤の立て直しが好感された。この増資によりホンダ（7267）の持ち株比率が2.29％から12.92％に増加、筆頭株主となる。

7日、民主党の鳩山由紀夫代表が温室効果ガス25％削減を目指すと明言、8日の株式市場では環境関連株が一斉に買われた。7日に太陽電池新工場の立ち上げを発表した昭和シェル石油（5002）は2.26％高。7月以降調整していたジーエス・ユアサ コーポレーション（6674）、明電舎（6508）も大幅高となり、上昇率はそれぞれは9.15％、11.57％の大幅高となった。戸田工業（4100）にも買いが波及、終値は100円ストップ高の774円。