ピープル、中国企業に煮え湯を飲まされる

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バンダイナムコの持分法子会社で乳幼児向け知育玩具を作っているピープルという会社がある。ファブレスメーカーで、企画した玩具の製造を中国企業に発注している。この会社の2012年1月期第3四半期決算を読んでいたところ、どうも発注先の中国企業に煮え湯を飲まされたみたいだ。

同カテゴリーでは、当期2割増で推移していた既存品の「やりたい放題ビッグ版」や乳幼児の低単価商品群「ノンキャラ良品シリーズ」等を製造する中国工場が事実上の契約不履行に相当する大幅納期遅延を発生し、当第3四半期に必要な多数のアイテム入荷不足で売上にも若干影響し始めております。当該中国工場では、毎年安定製造する当社製品の製造ラインキャパシテイを大きく超えるオーダーを他社から受注し今回の問題に発展しましたが、長期取引先だけに想定外の事態に対し、次期四半期で緊急対策が必要となりました。

発注先の中国企業はピープルから何年にもわたって安定した注文を受けてきたが、今年になって新たに別の会社から大量の注文を受けたので、ピープルからの注文は放置してました、ということらしい。中国企業らしい話である。

前期の株主通信に、「中国国内製造工場の経営環境の変化に伴うリスク分散の為の新たな製造原産地開拓」を経営課題として挙げているので、上で挙げたような問題が起きることは予見していたのだろう。次はベトナムあたりかなと思ったが、「中国以外の製造基地としてのベトナムの製造能力の現実は、部材の輸入状況や工員の教育も含め未成熟で、未だ比較的単純構造で量的にまとまった製品の生産に限られる」ということらしい。

第3四半期の決算短信だが、ピープルのサイトに上げられている決算短信にリンクを張ろうとしたらまだアップされていなかった。のんびりした会社である。

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