［市況］9月9日の東京株式市場｜日経平均81円安、金融セクター、輸出関連株売られ反落

全体概況

9月9日の日経平均株価は前日比81円9銭安の1万312円14銭と3日ぶり反落。1ドル＝93円台を回復していた為替が再び92円台となり、輸出企業の採算悪化が嫌気され日経平均は寄り付きから売られる展開。自己資本規制強化を嫌気した銀行株への幅広い売りが継続し、指数を押し下げた。前場半ばには一時2円98銭安まで下げ幅を縮小したが、後場はアジア株安などを嫌気、一時144円12銭安まで売られた。

東証1部の出来高は20億1267万株、売買代金は1兆3533億円と薄商いが続いているが、出来高は8月31日以来の20億株台を回復。値上がり526銘柄、値下がり1011銘柄、25日騰落レシオは88.89％。新高値は50銘柄、新安値は11銘柄。東証業種別株価指数は全33業種中、値上がり10業種、値下がり23業種だった。

個別株概況

8日のNYMEX（ニューヨーク・マーカンタイルズ取引所）で原油先物相場が大幅続伸。WTI（ウエスト・テキサス・インターミディエート）期近10月物が3.08ドル高の71.10ドルとなり、石油関連株が買われた。国際石油開発帝石（1605）が3.91％高、石油資源開発（1662）が1.90％高となり、鉱業セクターは東証1部の業種別株価指数で値上がり率1位。AOCホールディングス（5017）、昭和シェル石油（5002）などが底堅く推移し、石油・石炭セクターは値上がり率6位。資源関連として総合商社株も買われ、三菱商事（8058）、三井物産（8031）、住友商事（8053）などが堅調展開となった卸売りセクターは値上がり率4位。

資金流入観測が指摘されている不動産セクターは値上がり率6位。三井不動産（8001）、三菱地所（8002）などが底堅く推移。マンションデベロッパーのゴールドクレスト（8871）は5.41％高となり連日の年初来高値更新。7日に2010年3月期業績予想を上方修正したタカラレーベン（8897）は連日のストップ高。

銀行セクターが値下がり率2位。引き続きG20（20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議）で決定した自己資本規制強化策の影響を懸念した売りが続いた。 三菱UFJフィナンシャル・グループ（8306）が2.95％安、三井住友フィナンシャルグループ（8316）が2.70％安、みずほフィナンシャルグループ（8411）が1.96％安とメガバンク3行が軟調。8日に新安値が相次いだ地銀株は9日も年初来安値更新が続出、大垣共立銀行（8361）、第三銀行（8529）などが新安値となった。

為替レートが円高に振れたことを嫌気し、輸出関連株が売られた。トヨタ自動車（7203）が1.81％安、ホンダ（7267）は2.39％安となるなど自動車株が軒並み売られ輸送用機器セクターは値下がり率4位。キヤノン（7751）が2.79％安、ソニー（6758）が2.22％安となるなどハイテク株も売られた。