BaseViewsについて

ごあいさつ

こんにちは、はじめまして。 2009年7月に、このBaseViewsというウェブメディアをスタートさせました。 この文章を書いている2009年9月の時点では、株式市場の市況記事だけが毎日必ずお送りする記事です。それも、市場が閉まってから数時間が経ってからなんとか書き終えるというありさまの、私1人がスタッフのちっぽけなメディアにすぎません。 これから先、どこまでコンテンツを充実させていけるのか、正直に言って、五里霧中といったところです。でも、自分でウェブメディアを持とうと考えてからかなりの時間がかかりましたが、四苦八苦しながらもWordPressでシステムを用意し、コードに手を入れ、なんとかこうやって公開するところまでたどり着きました。 まだまだやりたいと思っていることの数十分の一すら実現できていませんが、こつこつと少しづつ形にしていこうと思っています。株式市場以外のさまざまなニュースや出来事についての記事も充実させていきたいと考えています。 どうぞよろしくお願いいたします。

BaseViewsを始めた理由

私はこのBaseViewsをスタートさせる以前、小さな新聞社で働いていました。旧来の大メディアが少しづつ時代から取り残されてゆき、その一方でウェブをルーツとする新しいメディアが次々に誕生し存在感を増していく。その様子を、東京の片隅の隅田川が見えるビルにある編集部の一室で、机にかじりついて大量の原稿と格闘しながらつぶさに眺めていました。そうして、ささやかなものからで構わない、自分もウェブメディアを始めたいと強く意識していました。 私はその新聞社の、ウェブメディア部門で働いていました。才能あふれる人たちに囲まれ、多くの読者を抱えたその場所で働くことは私にとって貴重な経験で、素晴らしい日々でした。それでもなお、旧来の新聞というメディアの作法が私のいた集団を縛っていることへのフラストレーションは抑えがたいものでした。確かに、紙をルーツとする旧来メディアとウェブをルーツとする新興メディアの間には、乗り越えがたい溝があるようでした。それは、世代間の対立やメディアに対する考え方の違いといった形で、さまざまなものに影を落としていました。 インターネットがすべての人に情報発信の手段をもたらし、人々がメディアに求めるものは大きく変わりました。ブラウザが登場する以前の時代、情報に自由にアクセスするということは、すべての人に可能なことではありませんでした。マスメディアは情報の流通をコントロールし、情報の問屋として機能していました。印刷能力の限界、限られた紙資源、大量の冊子を送り届ける流通網のキャパシティー、そういった要素が、流通する情報量の上限、個人が取得できる情報量の上限を決定していました。 それでは、情報流通量の上限が通信回線の進化によって押し上げられ、サーチエンジンが情報の取捨選択を著しく容易なものとした時代のメディアはどうあるべきなのか。たぶん、新しい編集手法にライティング、それから、まだ誰も考えついていない思ってもみなかったやり方――そういったものが求められるようになるのでしょう。 これから私はその答えを、BaseViewsを日々書きつなぐことで探していこうと思います。

名前の由来

BaseViewsという名前は、野球場のグラウンドの眺めからとりました。 物事には、複数の見方が存在します。立場が違えば異なった視点があり視座かあります。ホームベースのそばで眺める試合と、ファーストベースに立って眺める試合は当然違う姿をしています。あるいはダッグアウトや観客席から眺める試合であったとしても。野球の試合という出来事を眺めるとき、そこには人の数だけの視点があり視座があります。 BaseViewsは、そんな風に複数存在している見方を紹介する、あるいは、それぞれの立場から物事を眺めるのに有用な判断材料となる情報を提供していきたい、そういう気持ちを込めて名づけました。 2009年9月15日 午前2時25分