日立と三菱重工が統合へ

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8月4日付の日本経済新聞が日立製作所と三菱重工業が経営統合へ向け協議を開始すると報道しています。 日立・三菱重工 統合へ 13年に新会社、世界受注狙う:日本経済新聞 ちょっとした合併では驚かなくなりましたが、さすがにこれは超弩級の合併といえるでしょう。2月に発表された新日本製鉄と住友金属工業の合併もインパクトがありましたが、それ以上の驚きがあります。協議を開始ですから、厳密には破談になる可能性がないわけではありませんが、2013年4月をメドに統合新会社を設立と期限も切っていますので、成立の可能性が高いでしょう。 以下は日立製作所と三菱重工業の業績推移と、登場する新会社の規模を表にしたものです。
日立製作所 業績推移
売上高営業損益税引前損益最終損益
单位:1億円
2001年3月期84170342332371044
2002年3月期79938-1174-5861-4838
2003年3月期819181530968279
2004年3月期8632518492371159
2005年3月期9027027912645515
2006年3月期9464825602749373
2007年3月期10247918252023-328
2008年3月期11226734553248-581
2009年3月期1000041271-2899-7873
2010年3月期896852022636-1070
2011年3月期93158444543223031
三菱重工業 業績推移
売上高営業損益税引前損益最終損益
单位:1億円
2001年3月期30450748-51-203
2002年3月期28639786480264
2003年3月期259381153661343
2004年3月期23734666501217
2005年3月期2590714716340
2006年3月期2792170952329
2007年3月期306851089830488
2008年3月期3203013601095613
2009年3月期337561058753242
2010年3月期29408656240141
2011年3月期290371012681301
単純に2011年3月期の両社の業績を合算すると、2013年3月期には売上高12兆円の巨大企業が誕生することになります。 8月3日時点での両社の株式時価総額は、日立製作所が2兆928億円、三菱重工業が1兆1774億円でした。合計時価総額では3兆2702億円となります。これは、同じように重工業から精密機器までを扱う世界のコングロマリット企業と比べると小さな水準です。米ゼネラル・エレクトリックの時価総額は1840億ドル(1ドル=77円換算で14兆2142億円)、独シーメンスは1070億ドル(同約8兆2390億円)です。 日立、三菱重工とも利益率が低いという日本企業に多くみられる弱点を抱えていますので、時価総額が低くなるのは仕方のないところです。日立に至っては、2001年3月期から2010年3月期の10年間に1兆円以上の損失を叩き出しています。合併で黒字体質を回復させてもらいたいところです。 日立製作所 月足チャート 2001年8月~2011年8月 三菱重工業 月足チャート 2001年8月~2011年8月 両社の過去10年の月足株価チャートです。今後は合併を前提に、似た値動きになっていくでしょう。
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