任天堂の2011年4-6月期は赤字、通期予想も大幅下方修正し3DS値下げを発表

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7月28日、任天堂(7974)が2012年3月期の業績予想を大幅に下方修正(PDF)しました。同時に発表した第1四半期の決算は大幅な赤字。鳴り物入りで販売を開始しながら売れ行き不振のニンテンドー3DSの価格は2万5000円から1万5000円に引き下げました。 3DS発売以降の任天堂の不振はすでに広く知られていたため、意外な事実を知ったという驚きはありません。株価は長い間下落を続けており、業績の悪化はある程度は織り込まれています。しかし、数値として現れてきたデータは深刻なもので、昨晩から今日にかけての大きな話題になっています。 以下は任天堂の直近の業績推移と、今回発表の四半期決算についてです。
任天堂 直近四半期の業績推移
売上高営業利益純利益
单位:100万円
2007年4-6月3404399063180251
2007年7-9月3543649815383927
2007年10-12月621631205252215454
2008年1-3月355989931849977
2008年4-6月423380119192107267
2008年7-9月41349913299160414
2008年10-12月699469249147115182
2009年1-3月3022745393396207
2009年4-6月2534984040142316
2009年7-9月2945606395945789
2009年10-12月634119192296203898
2010年1-3月2521885991149813
2010年4-6月18864623342-25216
2010年7-9月1745143089041903
2010年10-12月44483010456384640
2011年1-3月2063551228147613
2011年4-6月93928-37712-25516
2011年7-9月(会社予想)146072-12288-12449

売上高

任天堂 四半期売上高 2008年第1四半期(2008年4~6月)以降の四半期売上高の推移。今回発表した第1四半期の売上が、いかに不振だったかよくわかると思います。2009年の終わりから売上高は下がりつつありましたが、DSやWiiがハード末期だったこの時期と、3DSという新ハードを発売して間もない時期の売上不振では意味がまったく違います。今回の第1四半期の売上不振は、3DSのテコ入れに成功しない限り、今後の売上がさらに下がることを意味しています。 任天堂の売上は、第1四半期と第2四半期は同じくらいになる傾向があります。今年は第2四半期の売上が、第1四半期より多くなる予想を立てています。3DSの値下げで売れ行きが回復するという計画のようです。通年で見た場合は、クリスマス商戦にあたる第3四半期の業績が全てを決めます。

利益

任天堂 四半期利益 営業利益と純利益の推移です。長らく多額の利益を計上してきましたが、ついに最終損益でも赤字に陥りました。今回新たに発表した予想では、第2四半期も赤字が計画されています。通期では黒字の計画となっていますが挽回は可能でしょうか。

株価

株価です。WiiとDSの好調で、一時は時価総額が10兆円を超えた時期もありましたが、その後は3年以上にわたる長い下落トレンドが続いています。底打ちはまだ遠いでしょう。 2003年頃の任天堂株は1万円を割り込んでいました。28日終値は1万4000円でしたが、今後の業績次第では、再び1万円を割ることもありえるかもしれません。
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