高橋名人がハドソンを退社――子会社化の悲哀

公開
スポンサーリンク
高橋名人が5月31日をもってハドソンを退社すると、自身のブログで明らかにして話題になった。高橋名人については、1980年代にファミコンに熱中していた世代なら誰もが知る存在だ。ハドソンの“顔”として、また日本のテレビゲーム界の生きる伝説として親しまれてきた。 こういった特別な存在が会社を去るとなれば、通常であればそれなりの処遇が必要だ。しかし、退社日の1週間前に自らブログで発表、退社後の予定なども明らかでなく、しかも5月31日というなんとも中途半端な日程となれば、何らかの事情があったのかと思わずにはいられない。 おそらくは、コナミによる100%子会社化がきっかけなのだろう。ハドソンは2005年4月にコナミの連結子会社となり、今年1月に完全子会社化を行うと発表し、ハドソン株は上場廃止となっている。4月に完全子会社化が行われ、新経営体制が発足している。新社長はコナミから送り込まれており、タイミングから見て、高橋名人の退社はコナミの何らかの意思が働いたと見るのが自然だ。業績不振の老舗が締め付けの厳しい大手に買収され、旧経営陣が一掃されるのはよくみる光景だ。 苦境にあえぐゲーム会社が多い中、スポーツ施設運営やカジノ機器販売など、多角化に成功したコナミの経営は安定している。そんなコナミにとって、高橋名人というあまり会社という枠組みに収まっていない人というのは、守るべき存在ではなかったのだろう。ハドソンブランドや高橋名人ブランドに、それなりの魅力を感じる30~40代の人間は多いと思うが、コナミにとっては違ったようだ。 「高橋名人」は2006年、ハドソンによって商標登録されている。ハドソンが完全子会社化された今、この「高橋名人」の商標はコナミのものだ。コナミを退社した高橋名人こと高橋利幸氏が、退社後も高橋名人を名乗れるかどうかは今のところ発表がない。しかし、コナミの知財関係の取り組みは厳しいものだ。高橋名人という名称の、先行きは不透明と言っていいだろう。高橋利幸氏は、今後も名人を名乗れるのだろうか?
スポンサーリンク
スポンサーリンク