ドバイショックで売られた株

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11月27日の東京株式市場は、「ドバイショック」を受けて関連株が一斉に売られた。

11月25日、ドバイ政府がドバイ・ワールドの債務数百億ドルの返済延期要請計画を発表。26日の欧州株式市場が全面安となり、外国為替市場では円買いが加速。27日の東京株式市場では、影響を受けるとみられた銘柄が売られた。

27日に、ドバイ関連株として売られた主な銘柄をまとめた。

大手ゼネコン

  • 大成建設(1801):人口リゾート島への海底トンネル請け負い。7.05%下落。年初来安値更新。
  • 清水建設(1803):人口リゾート島の高級住宅建設を請け負い。3.97%下落。年初来安値更新。
  • 大林組(1802):ドバイ鉄道建設。8.68%下落。年初来安値更新。
  • 鹿島(1812):ドバイ鉄道建設。14.29%下落。年初来安値更新。

大成建設と清水建設はドバイワールドから直接プロジェクトを受注しており、ドバイショックの影響を最も大きく受ける銘柄とみられている。

大林組と鹿島の請け負った鉄道建設はドバイ交通局から受注したもので、債務返済猶予を求めているドバイワールドと直接の関係はない。ただし、ドバイワールド破綻の影響がドバイ交通局に及ぶことで影響が出る可能性はある。

プラント

  • 千代田化工建設(6366):4.50%下落。
  • 日揮(1963):5.85%下落
  • 東洋エンジニアリング(6330):7.97%下落

直接の関係はないが、中東の大プロジェクト受注で潤ってきたことから、ドバイワールド破綻が業績の先行きに響いてくるとみられた。

債権保有銀行

  • 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306):2.2%下落。
  • 三井住友フィナンシャルグループ(8316):3.68%下落。
  • みずほフィナンシャルグループ(8411):3.90%下落。年初来安値更新。

ロイターによると、三井住友とみずほの与信残高は500億円を大きく下回り、クレジットコストは限定的という。また、ブルームバーグでは、メガバンク3行のドバイ関連損失は管理可能な水準とのゴールドマン・サックスのリポートについて報じている。

総合商社

  • 三井物産(8031):5.39%下落。
  • 三菱商事(8058):3.79%下落。
  • 住友商事(8053):5.58%下落。

建機

  • コマツ(6301):6.33%下落。
  • 日立建機(6305):7.13%下落。

プロジェクト頓挫で建機の売れ行き鈍化が懸念された。

鉄道関連

  • 近畿車輛(7122):ドバイから鉄道車両を受注。10.61%下落。
  • 三菱重工業(7011):ドバイから鉄道プロジェクトを受注。5.52%下落。
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