［市況］11月25日の東京株式市場｜日経平均40円高、後場底堅さ増す

全体概況

11月25日の日経平均株価は前日比40円6銭高の9441円64銭、TOPIXは前日比4.07ポイント高の833.29ポイントとともに反発した。

24日の米国株式市場は小反落。財務省が午前8時50分に発表した10月貿易統計速報は、貿易収支が8071億円の黒字となり、9カ月連続の黒字。東京株式市場は小安く始まったのちプラス転換。前場は前日終値を挟んでもみ合った。後場は底固い動きとなり、上げ幅は小さいながらもプラス圏で推移した。

東証1部の出来高は19億4741万株、売買代金は1兆1933億円。値上がり847銘柄、値下がり709銘柄、25日騰落レシオは63.38％。新高値は6銘柄、新安値は144銘柄。東証業種別株価指数は全33業種中、値上がり20業種、値下がり13業種だった。

個別株概況

24日、マンションデベロッパーの穴吹工務店が会社更生法の適用を申請。25日は関連する株式が一斉に売られた。穴吹工務店株を保有するテーオーシー（8841）は朝方から売り先行。午前9時15分に特別損失の発生を発表、午後1時40分には2010年3月期の通期連結純利益予想の下方修正を発表した。

穴吹工務店の破綻を背景に不動産株が売られ、東証業種別株価指数の下落率2位。テーオーシーのほか、東京建物（8804）、サンシティ（8910）、フージャースコーポレーション（8907）などが安い。

穴吹工務店の債権を保有する地銀株が大きく下落。徳島銀行（8561）は23円安の270円と売られ、東証1部の値下がり率トップ。香川銀行（8556）、岩手銀行（8345）なども軟調となった。

海運大手株の下げがきつく、業種別株価指数の下落率1位。日本郵船（9101）は14円安の275円、川崎汽船（9107）は10円安の259円となり、ともに年初来安値を更新。商船三井（9104）も9円安の497円と安い。太平洋海運（9123）、共栄タンカー（9130）も年初来安値更新。

日本橋梁（5912）が出来高を急増させ、44円高の248円と急騰。一時74円高の278円まで買われた。24日付で東証が日々公表銘柄指定を解除、これにより目先筋の買いが向かった。橋梁関連株は11月4日、国土交通省調査で全国に崩落寸前の橋梁が多数あることが分かったと報道されたことをきっかけに一斉高となった。日本橋梁は50円ストップ高の223円となり、翌日以降も急騰と急落を繰り返す荒い値動きとなっていた。12日に東証が日本橋梁を日々公表銘柄に指定。これをきっかけに株価は下落し、200円前後まで下げていた。

チヨダ（8185）が100円ストップ高の1053円で比例配分。24日午後4時、2010年2月期末に上場30周年記念配当を実施すると発表。期末配当を従来予想の普通配当20円に加え、記念配当20円、特別配当20円を合わせ60円にするとした。