2011年8月1日の日本株市況|日経平均131円高と4日ぶり反発、米債務上限引き上げ問題決着、一時1万円回復

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全体概況

2011年8月1日の日経平均株価は前日比131円98銭高の9965円01銭、TOPIXは前日比10.33ポイント高の851.70ポイントとともに4日ぶり反発した。東証1部の出来高は19億2123万株、売買代金は1兆2944億円。値上がり1230銘柄、値下がり313銘柄、25日騰落レシオは106.70%。新高値は28銘柄、新安値は2銘柄。東証業種別株価指数は全33業種が値上がりした。

日経平均  
始値9907.04+74.01
高値10040.13+207.10
安値9906.17+73.14
終値9965.01+131.98
TOPIX
始値847.12+5.75
高値858.53+17.16
安値847.02+5.65
終値851.70+10.33
各種指標
出来高19億2123万株
売買代金1兆2944億円
値上がり1230銘柄
値下がり313銘柄
新高値28銘柄
新安値2銘柄
騰落レシオ106.70

メモ

オバマ大統領が7月31日、ホワイトハウスと民主党、共和党の両党指導部が連邦政府の法定債務上限を引き上げることと、今後10年間で約2兆5000億ドルの財政赤字を削減することで合意したと発表。8月2日の期限前に債務上限問題が決着したことで、週明け8月1日の東京株式市場は朝方から買いが先行する展開。日経平均は一時1万円台を回復した。

為替は乱高下。合意前、1ドル=76円台までドルは売られていたが、合意を受け1ドル=78円まで急騰。その後は再び米景気先行き懸念からドル売りが優勢となり、1ドル=77円前半までドルは下落。為替が再び円高に振れたことで、日経平均は大引けでは1万円を割り込んだ。

ユーロ・ドルは1ユーロ=1.435ドルから1.445ドルで推移。ユーロ・円は1ユーロ=111円50銭から112円。

債務上限引き上げ問題をめぐる交渉の難航と、それによる米国債デフォルト懸念を理由にこのところの株価は下落していたとされていたが、この問題が片付いたことで米景気先行き懸念が表に出てきた。こっちが本当の下落の理由だろう。債務上限引き上げはギリギリで決着することは明らかで、その裏では景気減速を裏付けるニュースが相次いでいた。米国が景気減速、円の上昇は続くとなれば、日本株もさえない展開が続くだろう。

規模別株価指数は大型株+1.12%、中型株+1.42%、小型株+1.30%という順。外部要因を理由に続いていた下落から反転するときは、大型株>中型株>小型株というのが典型的なパターン。それにもかかわらず大型株の上げが中型株・小型株より低かったのは、米景気減速と円高に引っ張られたため。

新高値に進む銘柄は減ったが、好業績の株が新値に進むと、そのまま上昇が続く取りやすい流れは続いている。カカクコム、MonotaRO、ファナック、蔵王産業などが新値追い。

きょう、新たに業績好調で新値に進んだのはかばん小売業界トップの東京デリカ(9990)が3月7日以来の年初来高値更新で、東日本大震災であいた窓埋めを達成。EPS60円予想で1日終値は406円。物流一括請負のハマキョウレックスは2月7日以来の年初来高値更新。予想EPSは383円で株価は2745円。過去最高益を何年にもわたって更新している企業とは思えない安さである。2007年以降の上値の節になっていた2700円を上抜けしつつあり、完全に抜け出せば上昇トレンドに移るかもしれない。

新潟県の集中豪雨や最近の日照不足で米価格の上昇予想増える。8月8日にはコメ先物開始が予定されており、ヤマタネ(9305)、木徳神糧(2700)といった米穀関連が上昇。ヤマタネは新値。商品先物の第一商品(8746)は朝方買われたものの終了間際に値を消した。日足チャートが三尊天井っぽい形になりつつある。

規模別株価指数
業種指数前日比
大型株833.53+1.12%
中型株941.07+1.42%
小型株1372.11+1.30%
セクター別騰落率
業種指数前日比
銀行115.99+3.18%
パルプ・紙351.7+2.57%
空運242.05+2.29%
ガラス・土石784.28+2.15%
保険515.68+1.87%
機械972.43+1.86%
不動産789.02+1.64%
金属製品803.33+1.56%
倉庫・運輸1023.61+1.54%
水産・農林247.23+1.49%
鉄鋼555.26+1.48%
証券210.52+1.41%
非鉄金属789.33+1.39%
サービス738.95+1.39%
その他金融271.55+1.31%
輸送用機器1643.09+1.13%
電気機器1239.9+1.12%
繊維450.68+1.11%
建設460.48+1.11%
小売522.07+1.06%
海運396.64+0.87%
食料784.9+0.82%
電気・ガス373.45+0.77%
鉱業428.4+0.72%
卸売864.94+0.70%
精密機器2647.56+0.68%
石油・石炭1025.02+0.64%
情報・通信1370.7+0.60%
医薬1278.64+0.55%
化学815.9+0.52%
ゴム1465.11+0.51%
その他製品1015.98+0.46%
陸運946.44+0.30%

新興市場概況

8月1日の新興市場は日経ジャスダック平均が0.53%高と5日ぶり反発、東証マザーズ指数は2.31%高と3日ぶり反発した。ジャスダック、東証マザーズの2市場合計の出来高は3661万株、売買代金は427億円。値上がり542銘柄、値下がり317銘柄。新高値11銘柄、新安値10銘柄だった。
新興市場指数  
日経JQ平均1274.26+0.53%
JQ指数52.27+0.65%
マザーズ指数463.72+2.31%
新興2市場合計
出来高3661万株
売買代金427億円
値上がり542銘柄
値下がり317銘柄
新高値11銘柄
新安値10銘柄
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