子会社Paltac上場で特損計上のメディパル

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医薬品卸のメディパルホールディングス(7459・東1)が2010年3月期の純利益予想を下方修正したわけですが…。なんというか下方修正の理由がものすごくて、3月18日に上場させる子会社Paltac(8283・東1)の株式売却損という。子会社上場させて下方修正というのも珍しいのでメモ。 いまどき親子上場というのもどうかと思いますが、子会社を上場させて特損というのも何ととればいいのか。ブルームバーグを見ていても、「市場では業績上ぶれ期待が強かっただけに、失望売りにつながった」と書いています。普通に考えれば子会社を上場させるときって子会社株式売却による特別利益を計上する可能性が高いと思うよね。メディパルによると、Paltac株の売却価格が取得価格を下回ることで24億1000万円を特別損失として計上するということです(発表資料[PDF])。 もちろん上場前の数期だけ子会社に利益を上げさせて高値で上場→上場後の子会社は利益がでなくなり株価下落→親会社が安値で株式公開買い付け(TOB)というげんなりな親子上場に比べればはるかにいいのかもしれません。あまり高値で上場していないってことで、投資家の利益につながりやすいですから。 Paltacは2005年までパルタックという名前でJASDAQに上場しており、株式交換でメディセオホールディングス(現メディパルHD)の完全子会社となって上場廃止になったわけです。交換比率はメディセオ1株に対しパルタック1.5株(発表資料[PDF])。パルタックを3株保有しているとメディセオ株を2株もらえたわけですね。効力発生日は10月1日で、直前9月30日のメディセオの株価が1810円。ちなみに2005年3月31日時点のパルタックの発行済株式数は3023万5657株。 パルタックがメディセオに子会社化される直前の2005年9月期決算は売上高3988億円、営業利益37億円、経常利益73億円、純利益34億円。1株利益は110円36銭、1株あたり株主資本が1875円17銭。 その後のパルタックの業績は2007年3月期が売上高4934億円、以降2008年3月期5508億円、2009年3月期7292億円。営業利益は83億円、96億円、120億円、純利益は47億円、63億円、71億円と増収増益続きです。2010年3月期の会社予想は微増収に減益予想なのかな。数字が見つからん。商号がPaltacに変わるのは2009年4月1日。 で、上場廃止から5年の時が過ぎ、再び上場するPaltacの公募価格は2200円。上場にあたって700万株の新株を売り出し、発行済株式数は3723万5657株に増加します。 非上場になった5年間で業績はずいぶん伸びた印象です。これで売却価格が取得価格を下回ったというのがよく分からない。2005年のパルタック株取得価格ってそんなに高かったのかな。
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