なぜGoogleマップで神奈川から千葉沖までフィリピン海になっているのか
スポンサーリンクまずフィリピン海の東側の北端は伊豆半島の南端なわけです。具体的にいうと下田ですね。そこから伊豆半島、小笠原諸島を結ぶラインが太平洋とフィリピン海を分ける境界です。ということは、ロケットニュースで書かれているように、千葉がフィリピン海に面しているのは間違いということになる。 ということで、Googleマップでフィリピン海の表記がどこまで広がっているか確認してみた。 まず伊豆半島の南端、下田の南側。ここがフィリピン海の東北端にあたる場所です。 伊豆半島沿いを北上して伊東市の東側に来ました。ここはもう太平洋のはずなんだけど表記はフィリピン海。川奈ホテルゴルフコースから見下ろす海は太平洋ではなくフィリピン海。そんなわけはない。 三浦半島南端。やはりフィリピン海。 浦安市まできたけどやっぱりフィリピン海。東京ディズニーランドはフィリピン海に面していた。東京ディズニーシーはフィリピンシーだった。 房総半島まで来たけどまだフィリピン海。 で、この館山市近辺がフィリピン海と表記された最後の地点だった。 上の図は房総半島の最南部をキャプチャしたもの。小さくて分かりにくいですが、房総半島の南端を過ぎるとフィリピン海の表記が消えた。以後、九十九里浜を北上し津軽半島まで確認してみましたがフィリピン海の表記はありませんでした。どうやら房総半島の東側がフィリピン海になっているようです。 半島南端で表記が変わる点からして、どうもグーグルは伊豆半島と房総半島を取り違えているのではないかという気がします。まあ米国企業からすれば伊豆半島と房総半島の違いというのは分かりにくいかもしれませんね。 実際Wikipediaの「フィリピン海」の項目を見ても、日本版には伊豆半島が太平洋との境界と書かれていますが、英語版では単に本州南岸がフィリピン海の北限としか書かれていない。確かに本州南岸なら房総半島までが南岸に見える。 でもこれ、フィリピン海が成立した経緯を考えると、房総半島ではなく伊豆半島がフィリピン海と太平洋の境界という定義は重要なんですね。 やしの実大学:ミクロネシア検索エンジン『Google』が提供している地図検索サービス『Googleマップ』の検索結果がおかしなことになっていると話題だ。なんと、千葉県がフィリピン海に面しているという不思議な地図が表示されるのだ。
上はフィリピン海という呼称が作られた理由について説明したものですです。火山や火山島の連なりがキーワードになっていることが分かると思います。つまりフィリピン海は、富士山から伊豆半島を通り、伊豆諸島、小笠原諸島に至る富士火山帯の東西で分けられていることに意味があるわけです。従って神奈川県沿岸から東京湾を経て、千葉県沿岸部までをフィリピン海と表記するのは本質的におかしなことと言えそうです。 さてこの文章は2010年7月30日に書きましたが、フィリピン海表記の誤りはいつか修正されるのでしょうか?その海底にフィリピン海盆があり、火山性の浅堆で北太平洋の海盆から分離されており特異な海象を持つことや、世界有数のフィリピン海溝を有していることのほか、伊豆-小笠原海嶺やマリアナ海嶺によって北太平洋から隔てられていることから縁海の概念と、さらに海流の面 から付属海の概念とも合致し、科学性があるとしたものである。
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