twitterのタイムライン上の広告禁止騒動を見てサイバーエージェントは正しかったなと思った

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なんというか、twitterがタイムラインに広告を流すのを禁じた件。オプトやデジタルガレージはサービス開始翌日に事業の先行きが見えなくなったわけで、タイミングの悪さは衝撃的だった。ことの経緯や分析についてはあちこちで書かれている。 個人的にはインターネット広告代理店として、サイバーエージェントの藤田晋社長がこれまで採ってきた方針の正しさが改めて浮き彫りになったと思う。 2009年9月期にブログ事業が黒字化した時のインタビューがこれ

中長期的な視点で見ると、インターネット広告代理店である当社の最大のボトルネックは、メディアを運営するヤフーやグーグルのような高収益の事業体にはなれないということだ。であれば、自らがメディアを作るか作らないかの二つに一つしかないではないか。

しかし、周囲の雑音は「アメブロさえなければ良い会社なのに」「いつ赤字はなくなるのか」「責任はとらないのか」などと、すごかった。10人いたら10人が「やめた方がいい」と言うほどだった。

慧眼だったと思う。 同じインタビュー中で、「アメブロは巨大メディアに成長し、高収益事業になってこそ意味がある」とも言っている。オプトもサイバーエージェントも同じネット広告代理店事業が主力事業だが、歩んだ道のりと全体の業容は大きく違う。サイバーエージェントは自前のウェブサービスを複数立ち上げる戦略を採った。電通の傘下に入ったオプトも子会社でいくつかのWebサービスを運営しているが細々としたものだ。自前のメディアと言えるようなものは持っていない。 サイバーエージェントのサービスや技術に対しての、ネット界隈の評価は高いものではなかった。アメーバブログのアクセス数があまりにも大きいという界王拳騒動や、twitterもどきのサービス「Amebaなう」に対する批判は記憶に新しい。 しかし、twitterのタイムラインに広告を流すサービスが開始と同時に頓挫しつつある一方で、批判を受けようとリスクを取って自前のサービスを立ち上げ育ててきたサイバーエージェントでは、どちらの筋が良いかは明らかだ。ネット広告代理店各社がWebサービス提供者の方針変更に翻弄されるなか、サイバーエージェントは今後も他社の方針に左右されずに事業を継続できる。
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