毎日スキャナで新聞を取り込む仕事 公開 2010年6月14日(月) スポンサーリンク 表題のようなことを何年かやっていたことがある。本をばらしてスキャナで取り込み電子化する自炊というのが流行っているが、ああいう個人が趣味で行うものではなく、仕事で自炊をしていた。いや仕事でやっていたから自炊ではないか。外食産業? 新聞だけでなく雑誌をバラして取り込む仕事もあった。ようするに日経テレコンみたいな新聞・雑誌データベース作りの仕事で、記事データを作成するためにスキャナで取り込むサービスが存在したのだ。まず新聞をばらす。それからブランケットサイズの新聞を読み込める巨大なスキャナで取り込む。ページイメージを保存するとともにOCRをかけて文章を電子データ化する。そういう内容の仕事だった。 むなしいったらなかった。そもそも新聞社や出版社にはテキストデータが存在しているのに、それをもらうことができないので無理やりリバース。「自炊」という悲しいほど無駄な作業というエントリが人気化していたけど、まさにこのデータから印刷→製本→輸送→販売→購入→搬送→断裁→読取→データという作業の後半部分をくる日もくる日も繰り返していた。まあ仕事はともかくとして、毎日あらゆる記事を眺めるのは面白かったけどね。慣れてしまえば何も考えずにスキャニング作業を行えるので、そのあいだ新聞をひたすら読んでいればいいわけで。 もうその仕事はしていないのだけど、こんな仕事がいつまで存在するか分かったもんじゃないなと思っていた。しかし結局、今でも日本には出版物をスキャナで取り込む需要が存在するわけだ。世の中は進んでいるようで進んでいないなと思う次第です。 Media Media 新聞社 スポンサーリンク スポンサーリンク Tweet Pocket