9月30日の日経平均株価は1万133円23銭となり、2009年9月の日経平均は月間ベースで7カ月ぶりの下落となった。8月終値1万492円53銭からの下落幅は359円30銭、下落率は3.42%。日経平均は8月まで6カ月連続で上昇し、2月終値から8月終値までの上昇率は53.35%に達していた。新政権の発足が月央にあり、その舵取りは未知数という状況で、相場の調整は充分に予見できたといえよう。
8月30日に総選挙が行われ、圧倒的勝利を収めた民主党を中心とする連立政権が9月16日に発足。長く続いた自民党の時代は終わりを告げ、日本の政治は歴史の変わり目の中にある。目下の波乱要因は、中小企業などに対する借入金の返済猶予(モラトリアム)の実施を強硬に推し進める亀井静香郵政・金融担当相の存在だ。モラトリアム法案の実現性を疑問視する藤井裕久財務相との間には明らかに意見の相違があり、郵政事業をめぐっては原口一博総務相と対立している。ほとんど暴走ともいえる亀井金融相の姿勢に、鳩山内閣は手を焼いているようにみえる。政界の実力者であり、参議院のキャスティングボードを握る国民新党代表である亀井金融相の扱いは一筋縄でいかず、この問題をいかに乗り越えるかを市場は見守っている。
仮にモラトリアム制度の導入が見送られたとして、下落要因が消えただけであり、相場が本格的な上昇に向かうかどうかは企業業績の回復次第となる。
9月30日の銀行セクターは前月末との比較で15.93%、証券セクターは24.81%の下落と、金融セクターは大きく下げている。背景には金融政策の不透明感のみならず、増資懸念がある。BIS規制強化に備え、24日に野村ホールディングス(8604)が最大5000億円規模の公募増資実施を発表。増資に追い込まれる金融機関が続出するのではないかとみられており、この懸念が解消されるまで金融セクターの上昇は望み薄だ。鳩山首相が打ち出した温暖化ガス25%削減は産業競争力を弱めかねず、1ドル=90円割れとなった為替相場次第では、下期に通期業績予想の下方修正に追い込まれる輸出企業が再び続出する可能性がある。株価の上値を抑える要素は多い。
目下の年初来高値は総選挙翌日の8月31日につけた1万767円00銭。この一瞬のご祝儀相場がみせた天井を上抜くには、まだしばらく時間がかかるのではないか。
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